画像診断
中枢神経
神経内科、脳神経外科、およびその他の臨床各科からの中枢神経領域のCT・MRI の画像診断依頼を受けている。常時、神経内科、脳神経外科、神経病理の医師と緊密な連携を取りながら診療を行っている。頭部領域は生理的な動きが少なく安定したMRIの画像を取得することが可能であるため、新しいMRIの撮像技術が応用しやすい領域でもある。中枢神経領域では臨床に役立つ新しい撮影法を導入し臨床応用している。
頭頸部
耳鼻咽喉科、眼科、歯科領域の画像診断を行う。頭頸部領域は咽頭・口腔・喉頭・眼窩・鼻副鼻腔・唾液腺・側頭骨・リンパ節組織・甲状腺などの多くの臓器により構成されており、画像診断も複雑である。頭頸部診断部門ではこれらの領域のCT・MRIを中心とする画像診断を行っている。耳鼻咽喉科と月1回、一般的な耳鼻咽喉科領域の症例検討、耳鼻咽喉科の頭頸部腫瘍グループ、放射線治療部、歯科とともに隔週で頭頸部腫瘍の症例検討を行っている。
骨軟部
主に骨・関節・筋などの運動器疾患(骨折、変形性関節症、靱帯損傷など)、同領域に発生した炎症性疾患や腫瘍の画像診断を行っている。単純写真・CT・MRIの読影を行い、放射線技師と連携し各症例に最適な撮像が行えるよう連携している。整形外科の術前カンファレンス、スポーツクリニックとの画像カンファレンス、院内の骨転移キャンサーボードなどに参加し、他科と連携して診療を行っている。他科とも協力し、MRIや二重エネルギーCTなどを利用した研究活動も行っている。
胸 部
胸部領域では、COPD、間質性肺炎などのびまん性肺疾患から、肺癌やリンパ増殖性疾患などの腫瘍性病変、抗酸菌症や真菌症などの感染症、自己免疫疾患の胸部病変など、呼吸器疾患全般のほか、縦隔や胸壁腫瘍のCT、MRIの読影を主に行っている。最新のエビデンスに立脚した画像診断を行い、呼吸器内科、呼吸器外科とも密接に連携して、治療方針決定のための画像的な指針を提供している。
消化器・肝胆膵
腹部領域では、CT・MRI を中心に画像診断を行う。多臓器が含まれる複雑な領域で、多種多様な疾患を診断対象としている。急性腹症に代表される救急疾患の診断や腫瘍性疾患における術前・術後の評価を行っている。肝胆膵外科と週1回カンファレンスを行っており、診断から手術の可否を含む治療法・術式の選択などを検討している。
心大血管
主に冠動脈疾患、弁疾患、先天性心疾患などを対象として、低線量、高速撮像を利点とする2管球 CT 装置を用いた診断、評価を行っている。また心臓 MRI を用いて、両心室機能評価、先天性心疾患術後における血流評価、各種心筋症の鑑別診断などを行っている。胸腹部大動脈や下肢動脈などの血管病変に対しては、主にCT血管撮影を用いた診断、評価を行っている。
乳 腺
主に乳腺・甲状腺・内分泌外科から依頼されたマンモグラフィ、超音波検査、CT、MRI の画像診断を行う。MRIは乳腺疾患の質的診断、乳癌の術前評価、化学療法の治療効果判定を目的に施行している。乳腺・甲状腺・内分泌外科と週一回症例検会を行っている。MRI検出病変に関してはIVRグループと連携してMRIガイド下乳房生検を行っている。
生殖・泌尿器
泌尿器科、産科、婦人科およびその他の診療各科からの後腹膜腹腔・骨盤臓器のCT・MRIを中心に画像診断に取り組んでいる。診療の質向上に貢献すべく、産婦人科と毎週カンファレンスを行っている。また定期的に婦人科と泌尿器科それぞれと病院病理部と合同で画像・病理カンファレンスを行い、臨床医や病理診断医とも連携しながら画像診断の質向上に努めている。